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160話

【ロスコの視点】

後で、私はデナリの隣に座り、彼女が静かに子守唄を歌うのを聞いている。セレニティはすでに熟睡している。自分でも気づかないうちに、私の視線は彼女の小さな手首に向けられていた。そこには私たちを悩ませている呪いの印があった。思わず喉から低い唸り声が漏れる。

「しーっ」デナリは私を見て囁いた。「起こしてしまうわよ」

「ごめん」と私はため息をつき、デナリの側にぴったりと寄り添った。「ただ、あのくそったれの印を、セレニティじゃなく俺が背負えたらって思うんだ」

「私もそう思うわ」デナリは認め、私にキスをした。「でも、あなたたちが彼女を全力で守ってくれることは間違いないと思うの」

う...