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125話

【デナリの視点】

翌朝、私はロスコと横になり、彼の逞しい体が私に触れる感覚に浸っていた。ため息をつきながら、もっと近づこうとするものの、彼が警告の唸り声を上げたので止まる。

「気をつけて、mi reina」彼は意地悪く笑いながら警告する。「あまり挑発すると、自制できなくなるかもしれないよ」

「どこかで聞いたセリフね」私は考え込み、初めて彼とベッドで一緒に横になった時のことを思い出す。「まるで遠い昔のことみたい」

たった一年弱の出来事だけど、その間に多くのことが起きた。それでも私たちは生きて、共にここにいる。

「六週間が早く過ぎるといいな」ロスコは不満げに言いながら、私のシャツの中に手...