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124話

【デナリの視点】

ロスコの言葉に私の心臓が跳ねる。彼が何について話しているのか分かっていたけれど、それを声に出して聞くとやはり落ち着かない気持ちになる。でも、彼が自分の過去や家族について話してくれるのを聞いて、本当に私を信頼してくれているんだと感じた。

「でも私はここにいるわ」私は指摘して、身を乗り出して彼の頭にキスをする。「それが一番大事なことよ」

「ああ!」ロスコはため息をつき、突然体を反転させて私が彼の上に来るようにする。「そしてこれからずっとお前はここにいるんだ」

「うーん」

微笑みながら、私は身を屈めて唇を彼の唇に押し当てる。すぐに世界が流れ去っていき、残るのはロスコと私だ...