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120話

【ウィリアムの視点】

代わりに見合うものを提供しろ。エリーゼからのその言葉は笑えるほどだ。彼女に他の選択肢がないのに、何の資格があって価格を言い出せるのか?

「もし協力したくないなら、私は…」

「君がそんなことを言える立場にあるとでも思っているのか?」

無礼かもしれないが、私たちの間に一線を引き、彼女がクリスタル・ファングで起きている陰謀を暴く上での共犯者に過ぎないことを理解させる必要があった。

一瞬、エリーゼは黙り込み、その輝く目で私を見つめる。彼女の視線が細くなったとき、私は彼女の神経を逆なでしたことを悟った。

「あなたの企みを全部ばらすこともできるわよ」彼女は指摘する。「私は...