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チャプター 346

サラ

ホテルを出ると、私は少しよろめいた。足の間の心地よい痛みが朝の行為を思い出させる。トムが私の肘をつかみ、意味ありげな笑みを浮かべながら支えてくれた。

「黙って」と私はサングラスを直しながらつぶやいた。

「何も言ってないよ」彼の無邪気な表情は、目の見えない人でさえ騙せないだろう。

「あなたの顔が全部語ってるわ」私は彼の肋骨を突いた。「その得意げな顔をやめないと、観光に行くのを考え直すわよ」

トムは私を歩道に待っていた流線型の黒い車へと導き、彼の手が所有欲たっぷりに私の腰に添えられていた。彼の触れる温もりがドレスを通して伝わり、心地よいしびれが背筋を駆け上がった。

「素敵...