教授の誘惑

チャプター 32

「戻ったら詳細を詰めよう」とトムは言った。彼の声が低くなり、あの砂を噛むような声色になると、いつも私の胃がきゅっとなる。「それまでは口頭での約束ということで」

私は膝を胸に引き寄せ、その上に携帯を置いた。「私は一体何に同意してるの？細かい条件が大事よ、教授」

トムの目尻が笑みと共に皺になった。「唇のキス10回」

「唇のキス10回？」私は混乱して繰り返した。

「僕が留守の間、君が僕のアパートに泊まった日数ごとに唇のキス10回」彼はすっかり得意げな顔をしていた。「それで、僕は何日になるか数えてないんだ」

私は笑った。「それがあなたの大きな要求？キス？」

「ただのキスじゃない。最高級の、...