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205話

サラ

私はクッションに飛びついたが、トムはそれを手の届かない場所に持っていた。

「返して」と私は要求し、彼に向かって手を伸ばした。

彼の目は面白がるように輝きながら、クッションを反対の手に持ち替えた。

私は彼の上によじ登り、何としても私の投げ物を取り戻そうとした。

「イライラしてる時の君は可愛いよ」彼はクッションをさらに高く持ち上げた。

「イライラがどういうものか見せてあげるわ」私はもう一度掴もうとしたが、バランスを崩して彼の胸に倒れこんだ。

トムの空いている腕が私の腰に回された。「これは居心地がいいね」

「変なこと考えないでよ」でも彼の温もりが服を通して伝わってくると、私の抗議は説...