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179話

サラ

エレベーターが上昇する時の低いハミング音が鳴っていたが、私はほとんど気にしていなかった。トムの手が私の体を這い回るのに意識が集中していたからだ。彼の片手が私のシャツの下に滑り込み、もう片方の手が私の腰をつかんで、私を彼の体に引き寄せた。

彼の唇が私の首筋をなぞる間、私の頭は鏡に倒れかかった。「みんなが尊敬するあの威厳ある教授はどこへ行ってしまったの?」

「今は取り込み中だ」トムの歯が私の脈打つ場所を軽くかすめた。「メッセージを残してもらっても構わないよ」

エレベーターが再び音を立て、ドアが彼の階で開いた。トムは鍵穴に鍵を差し込むために私から離れなければならず、いらだちの声...