禁断の欲望

58話

「くそったれ！」私は怒りを込めて小声で呟き、寝室のドア脇の入れ物に鍵を投げ入れた。そのままバスルームに直行する。ゆっくりとシャツを脱ぎ始めると、痛みに顔をしかめた。大きな壁の鏡に映る自分を見る。まるでマイク・タイソンと何ラウンドか戦ったかのような姿だ。正直、もっとひどい状態になることもあった。実際、もっとひどい目に遭ったこともある。

腹筋に怒りを帯びた青あざが形成され始めているのが見える。振り返って背中を見ると、赤く炎症した筋が走っている。これらは数日以内に醜いあざに変わるだろう。引き出しからバイコディン錠を見つけ、数錠を飲み、蛇口から水を一杯飲む。すぐに効いてくるはずだ。少し眠れるかもしれ...