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10話

「二十二」アッシャーは私の耳元でささやき、目から零れ落ちる塩辛い涙をそっと拭ってくれた。叫び、暴れ回りたかったけれど、まばたきすらできなかった。泣くまいとしたが、今この瞬間、自分の体をコントロールできるわけではなかった。気を失いたかったけれど、またしても体は休ませてくれなかった。麻痺剤が効き始めて、目を動かすことができるようになった。

「二十三」彼は数え続け、また一つの灼熱感が露出した裸の肌を横切った。彼は続けた。二十四。二十五。二十六。二十七。二十八。二十九。背中を打つ火のような一打一打の間が永遠に感じられた。体全体が内側から振動しているように感じた。ついに目を閉じ、痛みを堪えようとした...