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48話

はっ!これだ!ここが出口だ!

目の端で、約15メートル先の洞窟の壁に沿って不自然に真っ直ぐな線が見えた。長く輝く銅のリボンが、それにしがみついた長く太い木の根の絡まりにやや隠れている。

水道管だ。間違いない。この管が町全体の水道供給路で、湖から地上へ水を運んでいるに違いない。つまり、それにしがみついている根や蔓が十分に強ければ、地上まで登れるかもしれない。

自由への道だ。

頭上では、蛇が再び襲いかかる構えをしている。できるだけ静かに、私は仰向けから膝立ちになり、後ろに這いずる。

手の下に緩んだ石を感じ、それを拾い上げる。喉に心臓が詰まる思いで、数メートル先の石筍に向かって投げつけた。...