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45話

「動くな!」ルカの指示がつながりの絆を通して響き渡る。地震のような大きな轟音と崩れる音がして、私は足元から崩れ落ちた。石を通して衝撃波が伝わり、トンネル全体が塵と瓦礫で満たされる。

空気中の塵のせいで、前方にいる他の人々をかろうじてシルエットとして、トンネルの壁に押し付けられているのが見える程度だ。

「ミルチャ?!」私は前に這いながら、手と膝の下に散らばった石を感じつつ叫ぶ。

「ここよ」彼女の声が近くから聞こえる。

「何が起きたの?」小さな男の子の弱々しい声が響く。

「前方のトンネルが崩れた」ルカが姿を現しながら言う。すぐ後ろにはミルチャの浮かぶ炎の玉が続いている。

塵はすぐに落ち...