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19話

振動は城の土台そのものを伝わり、私の思考を揺るがす。恐怖と混乱が私の中で絡み合い、狂乱の恐怖の渦となる。これは地震なのか?いや、単なる地震ではあり得ない。

周囲の静けさの中、キーランを含め、全員の視線が上を向いていることに気づく。舞踏会場を包み込む集団的な沈黙の中で、この騒動が揺れではなく、はるかに超自然的な何かによるものだと気づく。彼らは天井を見上げており、私も視線を追う。

天井の巨大な石の円盤が動き始め、うめき声を上げる。その上に描かれた星座が古代の歯車のように動いている。まるで天空そのものが動き、夜空への窓を明らかにしているようだ。ガラスのない開口部から、不気味な赤い月光が部屋に降り...