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140話

月が空高く昇り、その銀色の光が『永遠の夜の城』に降り注ぐ頃、アレクサンドルと私は大図書館へと向かっていた。悪夢の記憶が未だに私を覆う死衣のように纏いつき、私は答えを必要としていた。華麗に装飾された木製の扉がきしむ音を立てて開き、部屋の荘厳な美しさを露わにした。天井まで届く本棚が壁に沿って並び、何世紀も前からの秘密をささやくような古代の書物や巻物で満たされている。古い羊皮紙の香りが薄い香の香りと混ざり合い、シャンデリアの温かな輝きが磨き上げられた床に黄金色の光を投げかけていた。

図書館の中からピアノの音色が聞こえてくる。馴染みはないが明るく陽気な曲で、城の華美でゴシックな雰囲気とは大きな対照を...