孤児の女王

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32話

シャワーを浴びたザイオンが出てくると、私は水を止めた。私も出ようとすると、ザイオンがふわふわの黒いタオルを手渡し、寝室へ向かった。私は体を拭いてタオルを巻き、髪をブラシでとかしてから、ゆるくヘアタイで無造作なお団子に結んだ。鏡で最後に自分を確認してから、寝室に入る。

ベッドを通り過ぎてクローゼットに向かう途中、ベッドの隅にザイオンのものだろう大きな黒いシャツと、私のパンティーが置いてあるのに気づいた。今夜は初めて一緒に過ごす夜だと気づき、緊張が一気に高まる。本当の意味での「一緒に」。私の顔は再び赤くなった。ザイオンはジムショーツだけを身につけ、クッキーの乗ったトレイと牛乳二杯を持って部屋に入...