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98話

第7章:運命の伴侶

サイラス

「サイ!アルファ・シドの客室は準備できてる?」俺は兄弟たちと一緒に新しいホワイトリッジのアルファ、シド・エルドを迎える準備をしていた。デイビーが客室の最終確認を頼んできた。

「ああ、今確認し終わったところだ。ニュームーン同盟のアルファを訓練しなきゃならないなんて、気が進まないよ。なんか違和感がある」あの夜から一ヶ月ちょっと経つけど、まだちゃんと眠れていない。

「同感だけど、聞いた話じゃ、アルファ・シドはマジで凄腕らしいぜ!」コリーが近づいてきて、デイビーの隣のソファに腰を下ろした。俺は彼らの向かいの椅子に座る。

「凄腕って何だよ。あのパックは邪悪で、ひ...