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12話

第11章:塔の中の姫ではない

アメリー

私はパニックで目を覚ました。急いで起き上がり、必死に周りを見回す。一人きりだと分かって安堵のため息をついた。あんなことがあった後、一人でいることがこんなに慰めになるとは思わなかった。窓の外を見ると、外は暗い。もうすぐ夜明けになりそうだ。「イナリ、今日は何日か分かる?」

「分からないわ。テイトがどれだけの間、私たちを気絶させていたのか分からないから」彼女は体を動かして唸った。銀が彼女を傷つけているのは分かる。私も痛いから。長年、工房でさまざまな金属を扱ってきて、時々注文品の中に銀が混じっていることがあった。だから銀に触れるとどれほど痛むか、私たちはよく知...