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18話

〜カスピアン〜

それはカスピアンにとって静かな朝だった。今朝は家中が静まり返っていて、いつもなら自分が一番最後に起きるのに、それが妙だった。だらしなくあくびをしながら、彼は背中をかきながらキッチンへと向かった。

コーヒーポットはまだ空っぽだった。キリアンもまだ起きていないようだ。カスピアンは眉をひそめた。兄が夜明けと共に起きないなんて、とても珍しいことだった。極度のワーカホリックであるキリアンは、一日五時間以上眠ることを拒んでいた。睡眠は完全な時間の無駄だと主張していたのだ。

まあ、昨夜は長い夜だったのかもしれないな、とカスピアンは裏庭に向かいながら考えた。長椅子の一つに腰を下ろし、筋肉...