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15話

〜オードリー〜

空港から滞在先までは長いドライブだった。退屈を感じながら、オードリーは隣を見やると、キリアンはまだスマホに夢中だった。彼の美しいプロフィール、鋭い青い瞳、そして彼の肌に夕日が当たり、まるで輝いているかのように見えることに気づいた。

ああ、彼は本当に美しい。

オードリーは、キリアンの両親の結婚記念日パーティーで彼とダンスした夜のことを思い出した。みんなには友達同士のダンスだったと言っていたけれど、心の奥底では、そうでないことを願っていた。彼の動きには何かがあった。力強く、それでいて優雅に動く姿。彼の前に立って、その瞳と笑顔に魅了されないことなんて不可能だった。シンプルなスロ...