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第26章

的確、ズバリと言ってのける。

谷口優奈はいつもこんなに遠慮なく話す。

岩崎奈緒は睫毛を伏せて、失望していないと言えば嘘になる。

しかし岩崎雄大も今や年老いて、元々ビジネスの才能はそれほどなく、年齢を重ねるにつれ、正しい判断を下すのはますます難しくなっている。

谷口優奈は彼女の表情を見て、辛いだろうと察し、話題を変えた。「さっき、工費を期日通りに払うって言ってたけど、どういうこと?藤原光司の仕事を受けたの?」

「うん、御景テラスの家のデザインを任されたの」

谷口優奈は目を丸くして、思わず親指を立てた。

「奈緒、あなたの度量は本当に大きいわね。旦那さんの高嶺の花のために未来の婚家を...