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第41章 これは彼女が調合した迷香

しかし、湯川優はこの状況に違和感を覚えていた。

二人の様子は、明らかに尋常ではない。

たとえさっき本当に行為の最中だったとしても、彼女とおばあちゃんの邪魔が入った以上、そういった衝動はとっくに収まっているはずだ。

それなのに、二人とも頬を紅潮させ、荒い息を繰り返している。特に若林夢子は。

彼女の顔には色気が溢れ、瞳に宿る情欲はまるで糸を引くほどだった。

突然、湯川優は空気中の匂いを嗅ぎ取った。

先ほどまでは二人の姿に衝撃を受けていて気づかなかったが、少し冷静になると、空気中に漂う甘ったるい香りが感じられた。

この香りにはどこか見覚えがある。ただ、どこで嗅いだことがあるのか、すぐ...