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第12章

城田景行は無粋な馬鹿ではなく、一目で若林夢子の意図を察して内心で溜息をついた。

彼女に対して今は少しの興味も抱いていないことはさておき、彼女が今妊娠初期の最も危険な時期にあることを考えれば、彼女の腹の子のためにも、二人は今何かをするべきではなかった。

「夢子、ふざけないで、電気をつけなさい」

城田景行は内心では少し苛立っていたが、若林夢子への態度は相変わらず優しかった。

若林夢子は彼が自分をすぐに追い出さなかったのを見て、さらに大胆になった。

彼女は腰を軽く揺らしながら城田景行の前に来ると、なんと直接彼の上に跨って座った。

城田景行は瞬時に全身が硬直し、手を伸ばして押しのけようと...