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第13章

藤原グループビル。

藤原恭介が執務室に着くと、内藤健太がすぐに迎えに来た。

「藤原社長、水原さんが体調を崩されて、すでに病院に搬送されました」

「ご依頼のヴィラの監視カメラ映像はメールでお送りしました」

藤原恭介は軽く頷き、椅子に座ってすぐにパソコンのメールボックスを開いた。

しかし、動画ファイルを目にした瞬間、なぜか彼の手が止まった。

耳元に坂井晴美の震える声が蘇る。

「藤原恭介、何度もよ。調べもせずに、いきなり私を罪人にする。あなたの心の人が表面上の優しさだけじゃないって怖いの?それとも、私を誤解したことを認めるのが怖いの?」

藤原恭介はマウスを握る手に...