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第55章

誕生日ディナーの当日、佐倉寧々は佐倉桜から送られてきたドレスを着て金鼎レストランへと向かった。

このレストランはS市で最も高いビルに位置しており、眺望は素晴らしく、S市を横断する雲沧川の壮大な流れを一望できる絶景だった。

最上階の100階は国家の重要指導者や大規模な晩餐会のみが利用できる特別なフロアとなっている。

佐倉桜の誕生日パーティーは90階で開かれることになっていた。この階でも十分に高く、佐倉桜にとっても非常に贅沢な空間だった。

会場のレンタル料だけでも百万円を超えていた。

今日は佐倉桜の23歳の誕生日パーティー。

そう、佐倉桜だけのものだ。村上青子は寧々と一緒に祝いたいと...