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第44章

佐倉寧々が口を開く前に、佐倉桜が自ら言った。

「私とお姉ちゃんの誕生日は同じ日なの。お姉ちゃんも一緒に参加してよ」

佐倉寧々は今まで誕生日を祝ったことがなかった。以前は中松月が惜しんだせいで、佐倉家に戻ってからは、村上青子が彼女を田舎くさくて人前に出せないと思い、一度も祝ってくれなかった。

藤原卓也と「結婚」してからは、藤原家で三回誕生日を祝ってもらい、毎回藤原の母が取り仕切り、毎回プレゼントももらえた。

佐倉寧々はさらりと言った。

「私が行って桜の華を奪うようなことはしないわ。桜だけが唯一無二のお姫様でいればいいじゃない」

今回誕生日パーティーを盛大に開きたいというのは、要する...