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第43章

「夜十神様」と来訪者を見るなり、皆が敬意を込めて声を上げた。

夜十神望は軽く頷き、夜十神謙介のもとへ歩み寄ると、差し出されたサングラスとマスクを受け取って装着し、そのままヘリコプターに乗り込んだ。夜十神謙介もすぐに後に続いた。

何機ものヘリコプターが次々と空へ舞い上がり、壮大な光景を作り出しながら、一つの方向へと飛び立っていった。

機内で、夜十神謙介はタブレットを手渡した。画面には目立つ赤いマーカーが表示されていた。「夜十神様、場所を正確に特定しました。砂城の領域内で、現在地から三千キロ以上離れています」

夜十神望はタブレットを受け取り、画面上のマーカーを見つめながら唇を上げた。「な...