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第36章

美咲は本来彼の様子を見に来ただけだったのに、まさか……

気まずくなってしまった。

どうしたらいいだろう?

美咲は少し考えてから、夜十神明の驚いた目の前でドアを開け、落ち着き払って部屋を出て行った。

「……」

この子、バカなのか。

しばらくすると、夜十神明の部屋は人でいっぱいになった。夜十神西一家、夜十神北、白田たちが集まっていた。

「明ちゃん、目が覚めたのね。どこか具合の悪いところはない?」

「何か食べる?この何日か意識不明だったから、ろくなものも食べてないでしょ。すぐに厨房の者に作らせるわ」

「明ちゃん……」

白田は周りに囲まれている夜十神明を見て、同情と嘲笑の入り混じ...