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第21章

夜十神望は返事をせず、美咲の顔を洗ってあげてから、彼女の手を引いて部屋を出た。

彼は身長が190センチ近くあるのに対し、美咲は170センチほどにしか見えず、彼のバスローブを着ると、まるで薄い布団を羽織っているようだった。

これから服を選びに行こうと思いながら、夜十神望はクローゼットへ向かい、まず自分がスーツに着替えてから、黒いシャツを取り出して美咲に渡した。

「着替えろ」

美咲はそれを受け取ったが、彼を見つめたまま動かなかった。

シャツか、彼女はテレビで見たことがある。テレビでは、恋人同士の間では、彼氏は彼女が自分のシャツを着るのを好むと言っていた。

でも、白いシャツじゃなかった...