完璧王子の溺愛から逃げられない私

第14章

白田は今年本当に運が悪いと感じていた。一晩のうちに二度もベッドから引きずり出されたのだ。

まったく泣きたいくらいだった。

彼がこんなに惨めな思いをしたことがあっただろうか。

「謙介ちゃん、悪いけどさ、もう少し優しくしないと。そんな態度じゃ嫁さんが見つからないよ」白田は口ではそう言いながらも、心の中では歯ぎしりするほど腹を立てていた。

呪ってやる、

嫁さんが見つからないように、

嫁さんが見つからないように、

嫁さんが見つからないように。

夜十神謙介は相手にせず、彼を引っ張って主寝室の前まで連れて行き、ノックして中からの許可を得てから、彼を中へ押し込んだ。

白田はよろめいて、も...