Read with BonusRead with Bonus

第54章 神田おばあさんが死にそう?陰謀を見破る

K市橋本病院、VIP病室。

神田おばあさんはベッドに横たわり、目を閉じながら傍らの介護士が読み上げる経文に耳を傾けていた。

神田雨宮はおばあさんのベッドの前にうずくまり、泣き止むことなく嘆いていた。

「おばあさま、どうか助けてください!おじいさまが私を引き渡すと言うんです!」

「いったい何があったの?おじいさんの頭はまだ正常なはずだけど、どこに引き渡すっていうの?」

神田雨宮は前もって用意した言葉を持ち出し、ひときわ哀れに泣きじゃくった。

「半年分のお小遣いを使っておじいさまに培元丸を買ったのに、おじいさまは私を藤原家の法務部に引き渡して、刑務所に入れると言うんです……おばあさま...