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第38章 リンゴの皮も食べられますよ

K市橋本病院、VIP病室

神田おばあさんは目を細めてベッドに横たわり、扉を開けて入ってきた川島凛を傲慢な目で見つめ、冷ややかに鼻を鳴らした。「何時だと思ってるの?この婆さんのことなんて眼中にないのかい?」

川島凛は淡々と言った。「朝の七時ですよ。時計が読めないんですか?小学二年生でも時計の読み方は習うはずですけど。明日、音声時報付きのデジタル時計をお持ちしましょうか」

病室の掛け時計は神田おばあさんのベッドのすぐ横に掛かっていて、見えないはずがなかった。

時計が読めないということだろうか。

神田おばあさんは怒りで胸が上下し、手に握っていた数珠をほとんど落としそうになった!

「よく...