Read with BonusRead with Bonus

第40章

小川美結は部長の側に歩み寄り、鼻高々に小林絵里を見下ろした。

まるで確信したかのように、小林絵里がその内通者だと。

小林絵里の顔色が険しく沈んだ。「証拠があるなら、告発してみなさいよ」

小川美結の顔から自信が薄れていく。「合理的な推測でしょう?」

「それじゃあ、名誉毀損を認めたということね。私はあなたを名誉毀損で訴える権利を留保する」

「小林絵里!」

小川美結は悔しさのあまり足を踏み鳴らした。

「もういい!」

部長は不機嫌な顔で言った。「今は言い争っている場合じゃない。誠達との今回の提携は非常に重要だ。株主も幹部も全員がこのプロジェクトに注目している。小林絵里、君の手から出た...