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第30章 夏目夕子に見つかる

坂田和也の言葉を聞いて、小林絵里もこれ以上気取るわけにはいかなかった。

しかも、こんなに可愛らしくて、目に自分のことしか映っていないお婆さんを前にして、彼女は本当に断る言葉を言い出せなかった。

「いいわ」

小林絵里は承諾した。

坂田お婆さんは嬉しそうに手を叩いた。「よかった!よかった!可愛い孫嫁、あなたが一番よ!お婆さんはあなたが大好きだよ!」

そう言いながら、小林絵里の頬を優しく撫でた。

小林絵里はお婆さんに褒められて少し頬を赤らめた。

二人は左右からお婆さんを支えて、庭園へ散歩に出かけた。

坂田お婆さんは話し尽くせないかのように、ずっと小林絵里の手を引いておしゃべりを続け...