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第28章 座地で値を上げる

小林絵里は怒りに任せて手を上げ、彼に平手打ちをお見舞いした。「恥知らず!」

坂田和也は手を上げて彼女の手首を掴んだ。

少し力を込めると、小林絵里は痛みを感じ、振り払おうともがいたが、かえって更にきつく掴まれてしまった。

「離して!坂田和也!」

坂田和也は大きな手で彼女の腰に回し、耳元に近づいて悪魔のように囁いた。「値段吊り上げるなよ、小林絵里、調子に乗るな!」

小林絵里は涙で潤んだ瞳を上げ、半ば自嘲気味に言った。「誰のせいかしら、坂田社長がわたしの体にそんなに執着するから。離婚するっていうのに、まだ手放せないのね」

坂田和也の額の血管が一瞬ピクリと動いた。

再び口を開いた時には...