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第19章

小林絵里は時間を見て、すでに午前10時になっていることに気づいた。

彼女は坂田和也をすっぽかした。

それについて、彼女は少しも申し訳なく思わなかった。

どうせ、坂田和也も約束を破るような人間だ。彼女はただ同じことをしただけだ。

電話のこちら側で、小林絵里は冷笑した。「坂田社長、仕事があるんです。もし休んで給料が引かれたら、補償してくれるんですか?」

実は、今日は現場に行くだけで、タイムカードを押す必要すらなかった。

でも彼女はわざとそう言って、坂田和也を苛立たせたかったのだ。

坂田和也は怒りを抑えながら言った。「小林絵里、調子に乗るな」

小林絵里は冷たく鼻を鳴らした。「坂田社...