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第11章

小林絵里は固まった後、すぐに言い返した。

「最大の悪意であなたのおばあさまの命の恩人を疑うなんて、坂田和也、器が小さすぎると思わないの?」

「なっ!」

坂田和也は眉をひそめ、彼女がいつからこんなに口達者になったのか理解できなかった。

「じゃあ、どう説明する?たまたまおばあさまを救ったのが君だったって?絶対におばあさまの命の恩を使って、私との離婚を阻止しようとしてるんだろう!」

小林絵里は呆れて笑ってしまった。「坂田社長、もう言ったよね。離婚には同意する。なぜわたしがおばあさまを救ったのかって?それはもちろん坂田社長のおかげだ。あの時間帯にわたしを工事監察に行かせたのはあなただったか...