財閥後継者の物語

第39章 オーウェン・パーマー

シグは隣で言った。

「リオン、どうしてもその短剣が第七代ファラオのものだと主張するなら、何か証拠はあるのか？」

リオンは非常に落ち着いた様子で答えた。

「本物かどうかは、炭素14年代測定をすれば分かるだろう？」

他の人たちは考えた後、リオンの言うことにもっともだと思い、司会者に向かって言った。

「専門の機器を出して、この短剣の炭素14年代測定をしてください。それで確実に判断できるはずです」

しかし司会者は首を振り、笑いながら言った。

「もしそれほど簡単なら、我々はとっくに真贋を確定し、先ほどのような発言はしていないでしょう。炭素14年代測定だけでは判断できないか...