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第179章

下村理央は目を上げて彼を一瞥した。「変なことするなよ。あの子はいい子なんだからね」

「俺だっていい男だぜ」後藤近司はふんふんと鼻を鳴らした。「お前だけが俺の良さが分からないだけだ。昨日のあの親密な接触で、彼女はもう俺に密かに恋心を抱いてるかもしれないぞ」

「あんたが?」下村理央は腕を机に置き、からかうように言った。「自己認識が足りないなら、トイレに行って鏡でも見てきたら?」

「そう言うなら、本気で証明してやるよ。俺の人間的魅力を見せつけてやる」後藤近司は意外にも意地になっていた。

下村理央は眉をひそめて彼を見た。「あんた、面白くないよ。証明しなくていいから。あんたがすごいのは分かって...