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第148章

恵子さんの言うことも、確かに一理ある。どう考えても、聡が好きなら、母親としていくら反対しても無駄だ。幸い岡崎愛乃のお腹は頑張り屋で、すぐに妊娠したから、自分も伊藤優花の前で胸を張れるようになった。

「恵子さん、ねぇ、愛乃ちゃんのお腹の中にいるのは男の子かしら?」

「若奥様のお腹はまだ大きくなっていませんから、私には分かりかねます。坊ちゃまは男の子でも女の子でも構わないとおっしゃっていましたが」

七沢英子は苦笑して、「彼は気にしないかもしれないけど、私は孫息子を抱きたいのよ」

「きっとその日は来ますよ」

「鷲羽グループ」本社。昼休みに、柳原詩音が社長室のドアをノックした。

「義兄さ...