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第12章

七沢聡は七沢英子を見送った後、長い足を踏み出して直接書斎へ戻っていった。

岡崎愛乃は彼の背中を見つめながら、先ほど聞いた二人の会話を思い返していた。

七沢英子が七沢聡に尋ねた時、七沢聡は「愛乃と子どもを作ることも予定に入れるつもりだ」と言っていた。

子ども?結婚するだけじゃないの?どうして子どもまで作らなきゃいけないの?

岡崎愛乃はフルーツを切りながら、その件について考え続け、ついに決心した。

用意したフルーツ盛りを持って、七沢聡の書斎の前まで来た。

「コンコンコン」

「入れ」

岡崎愛乃は不安げに中に入り、七沢聡の視線を感じながらフルーツ盛りを置いた。

七沢聡は岡崎愛乃が持...