ママを応援！三つの宝物

第58章 ゴミ箱

安藤美咲は泣き始めると止まらなくなり、彼の指が自分の頬に触れるのを感じた。慌てて後ろに下がったところ、お尻が安藤花子の顔の上に乗ってしまい、安藤花子は悲鳴を上げて飛び起きた。

「あっ……安藤美咲、私を殺す気なの？」

彼女の声は高く、目が覚めたばかりで自分がどこにいるのかもわからない状態だった。ただ安藤美咲のお尻が自分の顔から離れていくのを見ただけだった。

だから思わず文句を言ってしまったのだ。安藤美咲は傍らに立ち、淡々と一言。

「わざとじゃないわ」

二人とも家にまだ安藤花子がいることを忘れていたようで、高橋裕也もこの時になってようやく彼女に気づいた。

彼は眉をわずかに寄せ、安藤美...