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第52章 彼氏

高橋裕也は手で鼻を覆い、立ち上がった。

「行こう、中に入って洗おう」

あまりにも臭すぎる。彼らが友人でなければ、自分の家をこんな臭い場所にしたくもなかっただろう。

三人が中へ向かう途中、柳林隼は考えれば考えるほど可笑しくなってきた。

「くそ、俺が帰ってきたとたんに、こんな歓迎の仕方かよ。一生忘れられねえよ」

十四郎も罵り言葉を吐いた。「美咲ちゃんやぁ!美咲ちゃん。ただの電球役をやっただけで、俺たちをこんな目に遭わせる必要あるのかよ」

二人は文句を言いながらも、笑いを抑えられなかった。

高橋裕也は彼らから一メートル離れて立っていた。あまりにも臭いがひどすぎたからだ。

「お前ら二...