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第18章 高橋裕也、ド変態

安藤美咲はその時、自分の唇に触れてみた。今日は少し違和感があり、ピリピリとした感覚で、皮が少し剥けているようだった。まるで誰かに噛まれたような?

彼女は呆然と思い返してみた。自分で唇を噛んだ覚えはないのに、どうしてこんな状態に?

二人の息子たちは彼女の唇を見つめ、眉をひそめていた。おそらく熱のせいで唇が荒れているのだろうと思った。

「ママ、お医者さんに診てもらったほうがいいんじゃない?」

佐藤さんが薬を持って寝室に入ってきた時、安藤美咲の唇が腫れているという会話が聞こえてきて、思わず笑みを抑えられなかった。

彼女は経験者だから、何があったのか分かっている。

「病院に行く必要はない...