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第18章 あなたの勝ちだ、あなたは本当に卑怯だ

「小崎社長、調査結果が出ました」アシスタントの戸川林が一束の資料を小崎颂の前に差し出した。

「三浦星には若い頃の恋人がいました。氷川千恵という名前で、彼女の容姿は佐々木さんと五分ほど似ています」

小崎颂は無表情で資料を受け取り、最初のページを開くと、見知らぬようで何処か見覚えのある写真が目に入った。

「彼女が氷川千恵か?」小崎颂は写真を取り出し、明かりに照らして細かく観察した。

見れば見るほど佐々木海子に似ていると感じた。特にあの目が、笑っていない時の強情さが全く同じだった。

「三浦星は代替品ゲームを楽しんでいるというわけか?」小崎颂は冷たく笑い、さらに数ページめくった。

そこに...