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第17章 三浦星は少し取り乱した

小崎颂は再び座り直し、相変わらず冷淡な表情を浮かべていた。

「小崎くん、さっきどうしたの?」田村菫が近づいてきて、淡い香りを漂わせていた。

小崎颂は表情を変えず、彼女に応じることもなかった。

そのとき、三浦星の側にいた女性アシスタントが立ち上がり、ショールを佐々木海子の肩にかけた。

危機は瞬時に回避された。

佐々木海子は大きくため息をついた。さっきの瞬間、心臓が胸から飛び出しそうになっていた。

「佐々木さん、こちらへどうぞ」女性アシスタントが彼女の耳元で小声で言い、彼女の手を取って立ち上がらせた。

佐々木海子は心から感謝し、迷わず協力した。全員に向かって一礼し、他の人たちと一緒...