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第51章
葉村尚子は電話を握りながら、心の中でため息をついた。
情理を尽くせば、おばあさんのお見舞いに行くべきだろう。四年間も姿を消していたのだから、おばあさんには何らかの説明をしなければならない。
ただ、おばあさんがまだ昔のように自分を守ってくれるかどうか、わからなかった……
「ママ、鍋の中の料理が焦げてるよ」
葉村祐介が小さな鼻をしかめながら注意を促した。
葉村尚子は慌てて携帯を置き、真剣に料理を始めた。
三十分後、おかず三品と汁物一品が出来上がった。
遥ちゃんは香りを嗅ぐと、誰かに呼ばれるまでもなく、小さな足で歩いてダイニングテーブルに座り、今にも食べたいという様子だった。
葉村...