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第44章

こんな場所でまでもあの男の息子と鉢合わせるなんて、本当に因縁めいた出会いだ。

だが、自分には何の関係もない。

葉村祐介は遥ちゃんをブランコで揺らし続けた。

五分後。

藤原翔太はおもちゃを山ほど抱えて葉村祐介の前に駆け寄ってきた。「これ全部あげるよ」

葉村祐介は眉をひそめた。「どういう意味?」

「おもちゃをあげるから、その代わりに遥ちゃんを貸して少し遊ばせてよ」藤原翔太は顎を上げ、威圧的な態度で言い放った。

これらのおもちゃは彼が幼稚園でいつも遊んでいるもので、飛行機一つだけでも数十万円もする。先生はこれらのおもちゃは非常に高価なものだから、他の子供に...