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第40章

しばらくして、電話の向こうから低く幼い声が聞こえてきた。「母上、何か重要な御用件でしょうか」

「陽太、今はあなたしか頼れないの、私、本当に手の打ちようがなくて……」

葉村雪子は口元を押さえ、涙がぽろぽろと零れ落ちていく。

彼女は声を詰まらせながら言った。「葉村グループが悪意ある攻撃を受けているの。今、ネット上は葉村家の悪評で溢れてる。株価は最低値まで下落して、このままじゃ、葉村家は破産宣告するかもしれない……」

彼女が話している間、電話の向こうからはカタカタとキーボードを打つ音が聞こえてきた。

しばらくして、再び低い声が響いた。「母上、葉村グループは基盤がしっか...