奪われた絆 ～四つ子の母の復讐劇～

第26章

「葉村さん、あなたはあれだけ恥ずべき行為をしておきながら、よくも皆の前に姿を現せますね……」

質問は一つ一つが鋭く、人を刺すようだった。

だが、パーティーへの出席を決めた時点で、葉村尚子はこれを予想していた。

彼女の表情には特に動揺は見られなかったが、声は刃物のように冷たかった。「この場をお借りして、一つ発表させていただきます。私、葉村尚子は姓こそ葉村のままですが、葉村家とはもう一切の関係を断ちました」

「四五年前の浮気写真についてですが……」彼女は流し目を送り、「ここにいらっしゃる令嬢方の大半は、彼氏や婚約者がいらっしゃいますよね。もし私がお金を払ってパパラッチに皆さんを尾行させた...