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第22章

葉村尚子は手の中の翡翠を見つめていた。透き通るような輝きを放ち、光彩を溢れさせるそれは、一目見ただけで先代から受け継がれた逸品だとわかった。

この品は価値が計り知れず、お金があっても手に入らない宝物だ。

おばあさんがまさかこうして簡単に彼女にくれるなんて。

葉村尚子は心からの感動で「ありがとう、おばあさま」と言った。

彼女は装飾品をしまい、少し間を置いて、また尋ねた。「おばあさま、明日の夜の宴会に、葉村家の人たちは来るのでしょうか?」

「葉村家のあの鬼畜どもを招いて、佐藤家の敷居を汚すものか!」佐藤おばあさんの目には冷たい怒りが宿っていた。「あの時、奴らはお前の命を奪おうとありとあ...